今から30年前、僕が大学1年生だった時も米不足の年だった。
ワンダーフォーゲル部だったので、山に行くとなると米を持参する。
山では水は貴重なので、無洗米か洗って乾燥させたものを一人一升程提出したと思う。
その時は部長から「タイ米禁止」と達せられていたのだが、如何せん米がないのでブレンド米を提出する者もあった。
部の米は一度に集められて一年生が背負うので、タイ米を誰が持って来たかは分からない。
今ではとても失礼な話だが、皆タイ米など食べたことがなかったので、臭い臭いと言いながら、しかし笑いながら食べたものだった。
あの年は確かに凶作ではあったが、後年になって政府の米輸入自由化の策謀があったと報じられていたと記憶する。
今回は果たしてどうであろう。
皆、様々な事を言っているが、まだ真相を知る者はいない。
そしてあまり知られていない事だが、約3000年前の稲作伝来以来、総ての日本人が白米を食べられる様になったのは、つい最近の1960年代の事だ。
それがまた大きく歴史を逆行しようとしている。
古来日本人と米は切っても切れない関係性であり、民族の魂といっても過言ではないだろう。そこが破壊される事を意図的に誰かが画策しているとしたら?
そんな陰謀論めいたことはないと信じたい。だが噴飯ものだと揶揄しても噴く米もない様では、そうも疑いたくなる乱れた世相であると感じている。
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