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家庭内旅情

下の子が春から中学に上がる。

そのため今まで三人で寝ていた寝室を子供部屋にすることにして、夫婦は一階の和室に移動した。

夫婦二人だけで寝るのはいつぶりだろうか?妻が上の子を妊娠していた京都時代なので、ほぼ20年ぶりである。

ところで我が家唯一の和室は、数寄屋風な照明や骨董箪笥が置いてあるので、布団を敷くと箱根辺りの温泉宿に逗留しているような気分になる…

 

「ちょっと君、先に湯に入ったらどうかね。」

「あら、先生はこんな所にまで来て原稿書きですか。いやですわ、そんな原稿焼き捨てっちまおうかしら。」

「そりゃあ剣呑だね。しかしね君、もう少しで仕上がるから、女中に俥をましてもらうように言ってくれないか。最終の夜行でなら今夜中に間に合うだろう。いや雪だからって下男に任せるのはいけない。こういうのは自分で出したい質でね。ステイションまで行って帰ってくるから、その前に湯を御上がりよ。」

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コメント: 4
  • #1

    朝霞の住人 (火曜日, 18 2月 2025 20:13)

    こんばんは。

    ご家族が増えちゃうかもしれない?

  • #2

    はしもと (火曜日, 18 2月 2025 20:54)

    相手国の布団境界線の警備がトランプ政権並みに強化されまして。

  • #3

    朝霞の住人 (水曜日, 19 2月 2025 00:13)

    あ〜、残念。
    私は部屋に入ることすら許されていませんよ。

  • #4

    はしもと (水曜日, 19 2月 2025 16:57)

    お互い寂しいねえ…