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あけましておめでとうございます

本年もどうぞよろしくお願い致します。

 

さて、新年早々驚いたのは、届く年賀状の枚数が激減した事だ。

今まで年賀所仕舞いはご高齢の方だけかと思っていたが、今年は同世代にも広がって、皆示し合わせた様に届かなくなった。

自分もちと面倒だとは思っているので、別段不義理だとかそんな事を言うつもりは毛頭ない。だが、こう同時に事が進むと少々気味が悪い気もする。

 

志賀直哉の小説には、朝ポストに投函したハガキで昼過ぎに人を呼ぶ様な描写が見られる。

東京の中心部の話であろうが、その当時一番多い時で一日に20回程もポストからの集荷があったそうだ。

年賀状はこういった時代に興隆を極めた文化であろうし、事業の衰退、値上げ、他通信メディアの勃興などによって衰退するのは必然であろう。

 

年末に気合を入れて多色刷りのゴム版画を制作して、クラスメイト全員に送っていた少年時代が遠く霞んで行くばかりだ。