香りとは

パソコンモニターの横に鎮座まします釈迦如来

たまにね、たまにフワッと白檀の香りを感じます。

そうすると、ハッっとその存在に気がつくのです。

ああ、そこにいらっしゃいましたか。

 

僕は特定の宗教を信仰していませんし、仏教徒でも何でもないのですが、ここ数日の間に自分に感謝の念が足りなかったと反省する出来事がありましたので、白檀の香りを感じると「感謝せよ」とホトケに言われている様な気がしてきました。

 

宗教というのはかなり高等なトータルデザインが必要な分野だと思います。例えば寺院などで香りが人々の思考に与える影響という事も、長い歴史の中で十分にデザインされているのだと納得いたします。

目で見るよりも、音で聴くよりも、香りというのは漠然としながらも、記憶や思考の核に近い部分にガツーンと直にアクセスしてきて、即座に関連付けが行われる。

梔子の香りや金木犀の香りを嗅ぐと、子供時代の幸せで寂しかった気持ちがまざまざと蘇るのはそのせいなんでしょうか。