人生経験を積むと、ある意味鈍感になっていきます。鈍感さを手に入れれば、毎日起こる数々の瑣末な摩擦によって精神がすり減る事をある程度防げるからです。でもそれと引き換えに、ある種の感受性を決定的に失う。
今回子どもと一緒に海に潜ってサンゴ礁を眺めた時、「僕とヨータの見ている風景は違うんだ。」という事を強く感じました。きっと色も音も違った事でしょう。
鈍感さが人を傷つきにくくして、心にしか存在しない美を蝕んでいく事を繋ぎ止められないでいる。それに逆らうのは、糸の切れた凧を手繰るような作業でひどく虚しい。
今はそんな風にヨータを見ています。
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